学校卒業後は幼稚園教諭として保育の道に入りました。結婚・出産後は、育児に専念した時期もあったものの、幼稚園や保育園、幼児教室などで少しの時間でも子どもにかかわる仕事を続けていました。
大きな転機だったのが、そろそろ正社員に復帰しようと応募した保育園での、園長先生との出会いです。とっても厳しい方でしたが、子どもへの想い、子どもの姿のとらえ方など保育の基本はもちろん、本当に様々なことを教えてもらいました。保育者としての私の強みも見つけて助言をくれた存在でもあり、今でもすごく感謝しています。
その後、横浜保育室での勤務も経験したのち、現在のラフ・クルー星川保育園にはオープニングで入社しました。主任保育士という役職は初めての経験でしたが、担当制保育を実施すること、主任としても保育に関われる環境に魅力を感じ、チャレンジしました。
主任保育士を5年務めたあと、同園で施設長になりました。主任の頃と大きく変わったのは、職員に対しての想いや関わり方への意識ですね。
以前は職員のできない部分につい目がいってしまったり、自分の価値観との違いを意識したりしていましたが、今は1人ひとりの職員の個性や強みをしっかり見ていきたいと思っています。せっかくこの保育園を選んで入社してくれたんだから、できるだけ長く一緒に働いてほしい。そのためには、職員にとってより働きやすい職場を提供していかなければならないと思っています。
また、私は施設長として責任ある立場ではありますが、保育園は施設長1人だけのものではありません。私自身も職員たちがもつ新しい知識や意見を貪欲に吸収して、開園当時の想いをつなぎながら、この星川保育園をみんなで良くしていきたいと思っています。
子どもを家庭と連携して育てるためには、保護者への支援が欠かせません。例えば、子どもの様子に気になることがあるとき、課題解決を家庭にお願いするのではなく、まずは保育者が子どもへの関わりを考えて実践し、自身が得た経験と成功事例を家庭に共有するのがプロとしての保育士の仕事だと思います。
保護者が話してくれる日々のエピソードの中には、子どもへの関わりに対するヒントが必ず含まれています。毎日のコミュニケーションを大切に、子どもの様子からも保護者の様子からも敏感に「気づき」を得られる保育者を育成したいと思っています。
保護者も保育者も心に余裕を持ち、より充実した気持ちで子どもに関わることができれば、最終的には子どもの育ちにとても良い形でつながっていきます。すべては子どものために。子どもにとって一番いい方法で、保護者、保育者みんなが関わっていければと思っています。